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「海が見える、海が見えた、三年ぶりに見る尾道の海は懐かしい。」で有名な、林芙美子の放浪記の舞台としても有名な尾道は、広島県の東寄りの瀬戸内海の天然の良港として古くから栄えた街である。
今を去ること十数年前、瀬戸内海大橋の基点として向島に掛けられた尾道大橋をはじめとして多くの架け橋により、島伝いに四国今治の手前まで辿り着ける。
その今治とも、今工事中の来島(くるしま)海峡大橋により近く陸続きとなる予定。海峡では巨大な支柱が望める。
向島との間の尾道水道から南斜面を見上げると、緑の木々の間に赤く点在する多くの寺院が望まれ、夏の夕刻の金色の波頭と共にいやが上でも旅情を誘う。
逆に港を見下ろす千光寺に登り、水道を見下ろすと、箱庭のような尾道の全景に、あの映画の小道を見つけて見たくなるのでは?(リンクその1参照)。
尾道は近代は造船の街。昔は、山陽本線で駅に近づくと、汽車の窓から港の船が山のように迫って見えたものだったが、最近は巨大タンカーの竣工もなさそうで、ちょっとさみしい風景になった。
新幹線福山駅から、山陽本線、山陽自動車道尾道IC下車。フェリーで箱庭のような瀬戸内を見ながら四国に渡ると、今治から夏目漱石の「坊ちゃん」で有名な松山までは40Kmの行程である。